ドイツのステレオタイプで必ずと言っていいくらい上げられる「ビールとソーセージ」。以前、ビールについてはご報告しましたが、今回は別の視点から綴ってみます。
ビアバウフ Bierbauch ビア=ビール、バウフ=お腹、ということでドイツ語の《ビール腹》はビアバウフと言います。実際ドイツの街を歩いていると、大きなお腹を抱えた方(主に男性)をよく見かけます。すらっとしているのに、お腹だけ「スイカが入ってるの?!」と聞きたくなるくらい”ポコッ”と出ているのを見た時は、二度見してしまいました。
私が印象に残っているビールで、日本人にあまりなじみがないのは、ケルンのケルッシュとデュッセルドルフのアルトビールでしょう。ミュンヘンの大きなジョッキはよくオクトーバーフェストの写真で見かけますし、前回お伝えしているので。
ケルッシュはキレイな明るい琥珀色の軽い口当たりのビール。ケルンを中心に飲まれていて、小さ目の、ちょっと傾いたようなグラスで供されます。
アルトビールは、少しコーヒーが入っているのでは、と思わせるような色と苦味(というかコク)の、デュッセルドルフの地ビールです。
どちらも小さ目のグラスに注がれているのですが、気をつけないといけないのは、その注文方法。1度注文すると、わんこそばのように、無くなると次から次へと新しいグラス(もちろんビールが入ったもの)に入れ替わります。
紙のコースターが置かれていて、1つ交換(追加)されると、給仕人が鉛筆で1本筋を書き入れます。日本みたいに「正」の字はないので、4本縦線が並ぶと、5本目はその4本を串刺しみたいに通して、新たに6本目はまた縦に書き込まれます。
こうやってKellner ケルナー(給仕人)は自分が配った(?)ビールの数を管理していて、ちょうど日本の回転すしの皿を数えて精算するように、コースターの印を元にビール代を計算します。
もう飲まないという意思表示は「コースターをグラスの上に載せる」。これでわんこそばビールはストップします。
ビールカクテルはベルリンのベルリーナー・ヴァイセが有名です。ヴァイスビアを緑か赤のシロップで割ったもので、鮮やかな色の甘口のビールは主に女性に人気です。ストローで飲むのですが、最近はどうなんでしょ?
で、今宵私が飲んだビールは、最近見つけた《完全有機農法で作ったブルーベリーのお酢》を加えた、オリジナルカクテル。もう少し入れたら、もっとキレイな色になったのに、写真で泡をうまく撮ることに気をとられて、いまいち美しい「紫」が出ていないのが残念です。味も後でもう少し加えた方が、おいしくなっていました。
ケルッシュとアルトビールについては、少し面白いオハナシがまだあります。それはまたいずれ綴りますね。今日は、飲酒した時はブログを書かないという禁を破って書いているので、ボロが出ないうちに終わります。チャンチャン!