月夜の森の梟 小池真理子さんの亡き夫への想いがいっぱい詰まった名エッセイです。

「年をとったおまえを見たかった。見られないとわかると残念だな」こんなセリフを配偶者や恋人に言われたら。亡き夫の想い出に囲まれ、かつての記憶が不意打ちに現れては、涙に暮れる。作家ならではの感性ではなく、多くの人が同じような喪失体験を味わっています。

ノーベル文学賞の絵本作家による「どっちの勝ち?」は深~い絵本です。

絵本を侮ることなかれ。作者モリスンは「他者を単一の考えで理解しようとすることは、倫理的な態度ではない」と言っています。自分の価値観だけで他人を評価することは、その人を自分の支配下に置こうとする行為につながるのです。ふかあいオハナシ3つ。エンジョイ!

岸惠子自伝 女優・国際ジャーナリストの芳醇なエッセイ風自叙伝。

戦争体験、女優デビュー、人気絶頂期に国際結婚し日本を脱出、フランス人夫との日々、娘との関わり、一流文化人との華やかな交流・・・波乱万丈が服を着て歩いているような、しかもその当人がすこぶるつきの美女となれば、もう興味は尽きません。名著です。

「塞王の楯」男のロマンが匂い立つ職人たちの戦国小説

戦国時代、城。2つの、男の人にとっての大好物が、みごとに結実した歴史小説。どこまでがフィクションで、どの辺りが史実に基づいているのか、歴史音痴の私には皆目わからず、ただもう楽しく読書に没頭しました。女だって関ケ原や天守閣は好きです。面白かった~

「デジタル・ファシズム」堤未果著。特に教育分野の方、必読です。

スーパーシティ、デジタル給与、オンライン教育。便利かもしれません。でも危険なんです。マイナポイント最大2万円に心惹かれている方、ちょっと待ってください。あなたの行動が逐一監視される生活を望んでいますか? 人間らしく生きるために必読の本なんです。

日本語は難しい言語なのか?

今回はうんちくを並べました。日本語は難しいから、英語を学ぶ分まで脳に隙間がない、と外国語学習から「逃げて」いらっしゃる方。日本語と英語は、文字も文法も語彙も、ことごとく違う言語だから、難しいのは当然なのです。そんなこんなを綴りました。