写真のエビスビール。ウチでお目にかかるのは稀です。いや、ほとんどありえないと言った方が正しい。でも、ドイツの「ビール純粋法」にのっとって作られている日本のビールは、このエビスだけなのです。で、今日は特別に奮発してみました(ちなみに普段は”のどごし生”。ビールじゃないんです。。。)
ビール純粋法とは、ビールの原料にはビール麦・ホップ・酵母・水、この4つ以外を使用してはならない、というものです。麦は大麦のビールが普通ですが、小麦で作られるビールもあり、それぞれ味に特徴が表れます。また、ビールによってグラスの形も様々。ちなみにこのグラスは、ベルギー人の上司から誕生日にプレゼントされたお気に入りのビアグラスです。
ドイツと言えばビール、と即答されるくらい、ステレオタイプの代表ですが、意外にもビール一人当たりの消費量がトップの国は、ベルギーなんです。そして、ドイツ人が世界で一番飲んでいるのは、実はコーヒーなんですね。まあ、その話はいずれまた。
ドイツには日本の日本酒メーカーの数に匹敵(いやそれより多い?)するくらい、ビールメーカーがあり、その規模もいろいろです。また、缶ビールは500mlがノーマルサイズ。350mlは飛行機の中で出てきます。ドイツ国内では、かなり探し回らないと、そんな小さな缶(!)はめったにおめにかかれません。また、家庭で消費するビールは、1ケース20本の瓶入りで、リターナブルが中心。さすが、エコなドイツ人ですね。
さて、今年のオクトーバーフェスト。残念ながら新型コロナウィルスの影響で、中止が早々と決定しました。世界最大規模とも言われるお祭りなので、ミュンヘン市民、バイエルン州知事も心の底からがっかりしているようです。
日本でもオクトーバーフェストが、なぜか5月に開催されたりしていますね。ドイツの「ビール祭り」の代名詞として、この名前は定着してしているようです。
元々はバイエルンのルートヴィッヒI世の成婚の祝典が10月に行われたのを期に、毎年行われるようになった、ドイツで1番有名で最大規模のお祭りです。
私はまだ若かった頃、ビール工場を見学したくて、ミュンヘンを訪れた時、挑戦してみたことがあります。但しその日は見学日ではなかったため、あきらめて隣にあったビアガーデンに行き、1リットルの大きなジョッキを2杯空けて、ドイツ人から注目を浴びました。童顔幼児体型のアジア人女性だから、当時としてはかなり目立ったのです。私は臆することなく他のお客さんみんなに「プロージット Prosit 乾杯」と重たいジョッキを持ちあげて見せ、歓迎されました。
ビール工場の見学は、留学時代にコブレンツで叶いました。月曜の午前中に見学・試飲などがあり、午後に授業があって、ほろ酔いで、いつもよりたくさんしゃべった記憶が・・・それで図に乗った私は、ドイツ語の中級の口頭試験の日にゼクト( Sekt ドイツのスパークリングワイン)を飲んで臨み、見事合格。いやいや、私、小心者なのです。
話が逸れました。ビールは新鮮なものがおいしい、というのが定番。ワインの熟成したものを珍重するのとは対照的です。昔は、ビール工場の煙突の影が届く範囲がそのビールを飲むテリトリーと言われたほどで、確かに新鮮な生ビール(できれば木の樽入り)は絶品です♡
最近の若い人は(こういう言い方をするのが、年寄りの始まりと言われるのですが・・・)あまりビールを飲まないようですが、私の世代は「とりあえずビール」が合言葉で、仕事終わりの生ジョッキは至福の一杯。オヤジと呼ばれながらも、その誘惑でビール腹を抱えながらも、やめられない味です。
コロナ太りとかちょっぴりアルコール依存気味、というのが増えているそうですが、くれぐれもほどほどに、でも楽しく、ビールで乾杯しましょう! これから夏に向かって、ビールがますますおいしくなりますよ。