故きを温ねて美味を追求する

今のところ独身を通している私は、主婦業の大変さを未体験のため、世の女性達の大半が「今晩、何作ろう」とか「どうやって手を抜こう、安くあげよう」などを切実に悩んでいる(らしい)ことを正しく理解しておりません。

毎日のことだからシンドイだろうし、夫や子供(たち)のために犠牲になる部分も多いのでしょう。

でも、それでも、世の中のレトルト・インスタント・冷凍食品の氾濫、お惣菜の大量廃棄などを見ると、眉をひそめてしまうのです。

もっとも、主婦にではなく、主に食品メーカーに「モノ申したい」。いや、農林水産省や厚生労働省とかにかな? 

生い先それほど長くない私は、もう耐性ができているかもしれませんが、幼い子供達が食品添加物やわけのわからない薬品やらにまみれていく様を見るのは、我が子ではないけれど、忍びないのです。

上記にあげた2冊の本。かなり古いです。でもどちらも後世に残したい《名著》です。

結婚はしておりませんが、一人暮らし歴は結構長く、また、人を招いて食事をするのは好きなので、私は料理好き(上手ではない)を自認しています。

この2冊は、まだ世の中に便利なものがなかった頃の著作ですが、その分、主婦の知恵が満載。保存料を使わず、いかに長持ちさせるかや、一つの食材をどうやって食べきるかなど、工夫のヒントが盛沢山です。

旬のものを食べる。自然の恵みに感謝して食材を余すことなく戴く。栄養のバランス、見せ方、そしてもちろん美味しく! 今、そういったことを追求するのは贅沢なんでしょうか。

値上げラッシュの折、今一度、旬や地場に立ち返って、安くて健康でおいしいものを、多くの方に気づいてほしい。そのためにもこの2冊は本当に参考になると思うのです。

クリスマスイブのご馳走作りに、役立てていただければ幸甚です。