佐々涼子さんの渾身のルポ「ボーダー」。難民申請者の実情の赤裸々なレポートです。

異次元の少子化対策がかなりいろいろ発表されました。さすがに政府も未来の日本がヤバイ状況ということに気づき始めたようです。遅いよ!!!

そして、もう一つ。未来の働き手の有力候補・外国人。移民政策も待ったなしの状況です。イヤ、もう、日本の、というか入管のと言うべきか、外国人の非人間扱いはヒドすぎます。

佐々涼子さんは、ご自身が日本語教師だったこともあり、難民申請者を取材し、ルポタージュをまとめることに、とても尽力されていました。コロナ禍で思うように取材などが出来ず、出版までに時間がかかってしまったようですが、ノンフィクションライターとして確固たる地位を築きつつある彼女の筆は、この「ボーダー」でも冴えわたっています。

《偽装難民》こんな四文字熟語で切羽詰まっている明らかな真の難民申請者をもてあそび、いたぶっているとしか思えない出入国在留管理庁。

つい先日、京都にお花見に行ってきました。外国人観光客もかなり増え、コロナ前の活気が戻ったかのような、にぎやかな街の様子に、憧れの国・ニッポンの人気度が伺えました。

そんな観光客と難民申請をしている外国人と。同じ人間なのに、こうも扱われ方が違うのかと、末恐ろしい気持ちになります。

やさしい心どころか、フツーの心を持ったヒトも、入管にはいないんでしょうかねえ。

フィクション「やさしい猫」とノンフィクション「ボーダー」。

お好きなジャンルで難民問題について少しでも関心を寄せていただければと願っております。