本物の理系エリートの学び/遊びの流儀。なかなか扇情的なキャッチコピーですね。
かつては私も宇宙に憧れたことがありますが、物理IIについていけず、早い段階で挫折しました。宇宙飛行士とかNASAとかは、私には遠い夢の存在。その分野に才能のある人を素直に尊敬しております。
かつてジョン・F・ケネディが「我々は月を目指す。それが簡単だからではなく、困難だからだ」と呼びかけ、人類は月に降り立ちました。私は月面着陸の映像をリアルタイムで見たかもしれませんが、残念ながら記憶には残っておりません。もし物心ついていた時に見ていたら、今よりもっと宇宙への思慕が強くなっていたかもしれませんね。
小野雅裕氏の志には、太い信念が一本通っています。「僕にとって、生きることとは宇宙を目指すことだ」とこの本の冒頭で断言しているくらい、宇宙に対する愛が深遠です。
氏は「夢の叶え方」を具体的な体験談で説明しながら、昨今の《グローバル》礼賛傾向に警鐘を鳴らしています。グローバルの意味をはき違えている日本人が多いことを嘆き、若者の多くが安定志向であることを憂いています。
目標は違っても、夢を叶える方法論として、この本が訴えていることは、至極まっとうです。若い世代に特に読んでいただきたい本ですね。もちろん全世代の方に刺激を与えるであろうことはお墨付きです。