村山由佳さんのエンターテインメント小説は、その登場人物の魅力が卓越していて、読み始めたら最後「え、どうなるの？ 次、何が起きるの？」と、本が手放せなくなります。
「星屑」の主人公は芸能事務所のマネージャー・桐絵ですが、スターに育てようとして見つけた逸材・ミチルが、もうとにかく超人的。野球で例えるなら間違いなく大谷翔平です。誰もが一度でいいから《見たい！》と思うキャラクター。ミチルは歌手なので【聴きたい！！！】ですね。
時代設定が固定されていないので、いろんな風に読めるのですが、他の登場人物の名前が、歴代歌手やグループのパロディのようで、作家の苦労が忍ばれながらも笑ってしまえます。
かなりの長編ですが、わくわくドキドキそわそわしながら、一気に読み終えることでしょう。ピカイチの芸能界小説です。