心の傷を癒すということ 大災害と心のケア

阪神淡路大震災。もう随分昔の災害のように思えます。東日本大震災でさえ、もう既に今年の3月11日で12年。そして今年はトルコで大きな地震があり・・・自然の神様は容赦がありません。

神戸の震災時、私は大阪にいました。5階建てアパートの5階(エレベーター無し)に住んでいたので、結構揺れました。起きて下に降りてみたら、入口のドアが軋んで開け閉めが難しくなっていて、この建物は大丈夫だろうか、と不安になった記憶があります。

でも、部屋に戻ってテレビを観て、ひっくり返りそうになりました。阪神高速の橋脚が折れて、高架道路が倒れている映像が飛び込んできたからです。

あの橋脚。震災が1995年だったから、まあ今で言う「炎上」騒ぎはなかったのですが、折れ目には割り箸やタバコの吸い殻、ひどいのはお弁当のパックらしきものまで見つかったということですから、国交省かどこかの特殊部隊(?)が早急に撤去してしまいました。

あれを写真に撮って拡散されていたら。想像するとオソロシイような面白いような(不謹慎?)

最近、伊勢自動車道の橋脚を補強する工事が目に付くのは、おかみも「ヤバイかも」という認識が強くなっているからでしょう。南海トラフの地震発生は、ゆっくり近づいてきているようですから。

それよりも私は、関東の方が不安ですけど。もうカウントダウンの段階じゃないですか。

「心の傷を癒すということ」。神戸の地震で PTSD という文字列への関心・理解が一気に高まりました。その一番の貢献者が著者・安 克昌さんです。

お若くしてお亡くなりになっていたと知り、本当に胸が痛みます。かなりボリュームのある本ですが、地震大国・日本に住む私たち全員が身につけておくべき知識・心得が満ち満ちています。

地震そのものを防ぐ手段がないからこそ、この本のような金言を、後世に大切に伝えていかねばと、心を新たにしているところです。