ウィルスがはびこるパニック小説

夏の災厄 篠田節子著

東京郊外のニュータウンに突如発生した奇病が首都圏に広がっていく。。。新型コロナウィルスとはスケールが違いますが、行政システムの硬直しているところなどは、令和の世の中になっても変わりないようで、世紀末に書かれた小説でありながら、全く色あせていません。

小松左京氏の「復活の日」は、その昔ベストセラーになり、映画も盛況だったので、パニック小説として見直されていますが、この「夏の災厄」は知名度が低いようですね。図書館ですぐ借りることができました。

篠田先生の小説はいつもプロット・ディテールともゆるぎなく、SFでもファンタジーホラーでも、まるで本当のことであるかのような説得力があり、読者をぐいぐい引き込みます。

新型コロナでステイホームを余儀なくされている今、せめて想像の世界だけは押さえこまれることなく自由にはばたかせて、いろんな夢を見たいものです。

各地で図書館も休館になっていますね。私も自宅の蔵書(?)を読み返すことにしました。パソコンの中のデータを整理したり、プチ断捨離をしたり、普段手を抜いている料理を、一から丁寧に作ったり。とにかくこれ以上コロナの犠牲者を増やさないために、なるべく家にいようと思っています。

部屋の中でできる運動をして身体を鍛え、本を読んで心に栄養を蓄える。身心ともに健康であれば免疫力もあがり、今、一番大変な医療従事者の方々に負担をかけずにすみます。

有効なワクチンと薬が1日も早く開発されることを祈りつつ・・・