ドイツ第3の都市・ミュンヘン

ミュンヘンの市庁舎。仕掛け時計が有名です。

ドイツで1番大きな街は? 答えはベルリン。堂々の首都で、東京と姉妹都市関係にもあります。2番目はハンブルク。ドイツ北部にある港町で、海が近いので、ドイツには珍しく、新鮮なお魚が食べられます。日曜日に開かれる《フィッシュマルクト》は有名。

そして第3の都市が、写真のミュンヘンです。この市庁舎の仕掛け時計は観光客にとっての目玉で、等身大の人形がいろいろ現れて、約10分間パフォーマンスを披露します。時間は11時からと12時から。サマータイムの間は夕方5時からもあります。冬になると17時はもう真っ暗で見えないので。

この「グロッケンシュピール」と呼ばれるドイツ最大の仕掛け時計が動いている間は、市庁舎前の広場(マリエンプラッツ)は大勢の人でいっぱいになります。皆、カメラ・ビデオ・スマホで写真や動画を撮影するのです。なかなか見応えのある《ショー》ですよ。

ミュンヘンで有名な食べ物は、ヴァイスブルスト・白ソーセージ。甘い辛子をつけて食べます。これはインビス(立ち食いのスタンド)では売ってなくて、ちゃんとしたレストランで、おしゃれな白い陶器に入った状態で出てきます。太さは直径4~5cm、長さは15~20cmほど。ミュンヘン人には欠かせない食べ物のようです。

市庁舎の地下には「ラーツケラー」があります。ケラーとはドイツ語で地下(室)のこと。ラーツは市庁舎のドイツ語・ラートハウスのラートから来ています。で、このラーツケラー。昔は市の役員がここに自分のビア樽やワイン樽をキープしていて、仕事が終わると、ケラーで酒盛りをしていたのだとか。

今では立派なレストランになっていて、街の名物料理や地酒が良心的なお値段で楽しめます。ラーツケラーは例えばハンブルクの市庁舎にもあって、ここは豪華客船内のレストランを思わせるような、おしゃれな雰囲気でした。そう、いろんな街の市庁舎の地下には、ラーツケラーというレストランがあることが多いのです。

私はドイツ国内を旅行する時は、このラーツケラー巡りというか、食事は「市庁舎の地下のレストランで」と決めていました。ない時はホテルでオススメの店を紹介してもらったり、看板の見た目で選んだり。ドイツ食はボリューム満点ですが、残したら”お持ち帰り”にもしてもらえるます。2人で行くなら、例えば1人はメインディッシュ、1人はサラダを頼んで、分け合って食べると、ちょうどいい感じです。

私の印象では、ベルリンはなんだか東京みたいで、ミュンヘンは関西風の趣を感じました。ミュンヘンはバイエルン州の州都で、この辺りの人たちはバイエルン訛りのドイツ語を話します。この響きがドイツ人にとってもユーモラスに聞こえるらしく、ちょうど関西弁の漫才的イメージに通じるのではないかと。性格もなんとなく大阪人の気質を思わせるものがあり、関西在住15年以上のキャリアを持つ私には、ミュンヘンは居心地のいい街でした。

ミュンヘンは文化都市の一面もあり、ストリートパフォーマンスが盛んだったり、良いミュージアムがたくさんあったりもします。有名なゴッホのひまわりもミュンヘンで鑑賞することができますよ。

BMWの本社もこの地にあります。工場見学をしましたが、なかなか面白かったです。

オクトーバーフェストのシーズンはホテル代がうなぎ登りになるので、懐具合に合わせて訪問時期をお選びください。2泊・3泊、いやもっと長く滞在しても飽きない街、ミュンヘンのご紹介でした。