
読みながら、私はゼッタイ小説家にはなれないなと、強く強く感じてしまいました。
主人公の男性の考え方が理解できない。なぜそうなる? なぜそう思う? なぜそう考える?
私の心は寛容ではなくて、こんな頑固オヤジを想像して書くという行為までも嫌悪してしまいそうです。
だから読み始めは、正直かなり不快でした。こんなおっさん、大っ嫌い!!! といやいや読み進めていました。
でもそれでも先を知りたくなるのが、小説の力というか。
読めば様々な知識が得られ、覚悟を学ぶストーリーでした。終末期医療、人間の尊厳、エンディングノート、などなど。人生の後半にどっぷりつかっている私には、興味深い話が盛沢山。いやなオヤジの思考回路を少しずつ理解しながら、これからの人生をどう生きるべきか、考えようと思うに至りました。
この嫌なオヤジに連れ添った妻の生き方は、日本女性の大半にあてはまるのでしょうか?
女性の地位向上が叫ばれながら、現状にしがみつきたい老政治家連中に阻まれ、弱い立場の人間はいつもあきらめさせられている。
夫婦の在り方を描いた小説に、壮大なバックグラウンドを想像した私は、誇大妄想家なんでしょうかねえ。