ジブリの映画を総ざらい「スタジオジブリ物語」

ワタクシ、集英社新書ノンフィクションを侮っておりました。

コンパクトな形状から、ま、すぐ読める、と高を括っておりましたら、文字が小さめなので、そのボリュームの多いこと多いこと。想定以上に時間がかかりましたが、内容には満足です。なにしろジブリの映画を余すことなく紹介してくれている、ファン必読? じゃないですか???

宮崎駿監督が天才であることは、今更言うまでもないでしょう。でも、天才の傍にいて、ず~っと付き合うのは、大変だろうなあ、と、妙な感慨を覚えたりもします。アニメーターの方々にとっては、スタジオジブリは聖地とも言えるような憧れの場所なのでしょうし、宮崎駿監督は神様と崇める存在だろうというのも分かります。

絵の才能がからっきし無い私には、アニメを創る人たちの凄さ・素晴らしさには、もうひたすら敬服です。

目と手を酷使する作業を膨大になさりながら、追求するのは、ステキな画面作り。

本当に詳しい技術的な部分はちんぷんかんぷんですが、でも、パラパラ漫画でさえこさえるのギブアップの私ですから、想像を絶する世界だろうということは、一応理解できているつもりなのですが。

メイキング・ジブリ映画を読みながら、その「声」へのこだわりにも、改めて脱帽しました。

映画館でエンドロールを見ながら、「ひえ~、なんちゅう豪華声優陣!」と驚愕したものですが、本当に大御所俳優が、それこそゴロゴロ登場して(ふさわしいオノマトペではないなあ)、あらゆる意味で贅沢な作りの映画だと、感動しきりでした。

最近、ユーチューブで気になるタイトルに惹かれて再生すると、音声が AI っぽいのが多く、げんなりしてしまいます。せっかく内容がいいのに、不自然なイントネーションで興ざめしてしまい、グッドマークをつけないことも度々です。

日本語学習者の不慣れなイントネーションは、聞いていて「う~ん、惜しい」とか「あ、そこ違う」とか、人間味があるので許容できますが、AI はねえ。IT 関連の恩恵を享受しまくりながら、文句言ってすみません。

ジブリに戻りましょう。こんな風に、歴史をきちんと1冊にまとめてくださった、鈴木敏夫氏に心より感謝申し上げます。何度見ても感動が尽きない数々の映画。また観ます!