真珠湾。アメリカ人がよく言う「リメンバー パールハーバー!」
実は日本の奇襲だったというのは誤解で、アメリカ軍は既に知っていたという事実。以前、何かで読んだのですが、この加瀬俊一氏という神がかり的に偉大な英傑が、日本を守るために私欲なしに奔走されていたのです。
それにしても加瀬氏の魅力は絶大です。頭脳明晰で見目麗しく、まるで漫画の主人公ではありませんか。
アメリカ人よりも流暢に理路整然と英語を話し、様々な政治家に重宝された人物。軍の暴走で、残念ながら第二次世界大戦に踏み出してしまった日本ですが、その裏で、なんとか阻止しようと死力を尽くした政治家達と、的確なアドバイスを送り続けた加瀬氏。
そして終戦時。日本がドイツのように分断されぬよう、また植民地にならぬよう、国の安寧が保たれるよう、あらゆる策を講じて国民を守った、真の功労者が加瀬俊一氏、その人なのです。
加瀬氏ご自身が文才豊かで、多くの著書を残していらっしゃるそうですが、このような評伝という形で、英傑の人となりを知るというのは、歴史を正しく知る上でも、ありがたい僥倖です。
激動の昭和史をひも解くのに、まず1冊目に取り上げてほしい。日本にもこんな素晴らしいヒトがいたんだと、心から感動できる、名評伝です。