心温まる短編集 奥田英朗 コロナと潜水服
コロナで殺伐としている今日この頃。ほんわかできるファンタジーホラーを名手・奥田英朗氏がお贈りします。気軽に読める短編集なのもウレシイ。大丈夫、怖くないです。
愛してやまない本のこと、言葉のこと、そしてドイツに関することを綴ったブログです。
コロナで殺伐としている今日この頃。ほんわかできるファンタジーホラーを名手・奥田英朗氏がお贈りします。気軽に読める短編集なのもウレシイ。大丈夫、怖くないです。
まず、血圧の高い人には、本書は危険です。読み始めると、まず怒りが湧き、驚き呆れ、だんだん虚しくなっていきます。日本がアメリカの属国であることが、理路整然と書かれており、反論の余地がありません。心してお読みください。
水俣病問題のバイブル・苦海浄土 全三部。これは厚さ6cm以上という、読むのにハードルが高い本です。一方、「ふたり」は皇室のデリケートな立場を表した好書。どちらも良質のノンフィクションです。
盲目の書評家や空手7段のブック・プロデューサーなど魅力的な登場人物が織りなす、書物への深い愛、物語への強い信頼。さて、この本にこめられている「ミラクル」とは? 手に取って確かめてみましょう。
76歳、一人暮らし、清掃パート勤め。そんな女性の切なる願いは「刑務所に入りたい」。万引、偽札、闇金、詐欺、誘拐、殺人。どれが1番長く刑務所に入れるか? 桐子さんの模索が始まります。
明治の偉大な文豪にして軍医・森鴎外の子、類。鴎外の子ゆえの幸福と不幸を背負い、絵を描き、文章を書き、親族との軋轢に翻弄されます。明治、大正、昭和、平成と4つの時代を生き抜いた類の宿命と格闘を熟練の筆によるフィクションでご堪能ください。
マンションの屋上庭園の奥にある「縁切り神社」。そこを訪れる生きづらさを抱えた人たちと統理、百音、路有との絶妙のやりとり。人間関係は複雑なのに、ノリノリで読める好本です。
宮本先生独特のグルメな記述と、旅情を誘う灯台の描写、そしてチャーミングな登場人物たち。それらが素敵に絡み合って、先生特有のザ・宮本ワールドが炸裂しています。それにつけても「まきの」の中華そばのおいしそうなこと。どなたか作ってくれませんかねえ。
3年連続本屋大賞ノミネート中の著者による、待望の最新刊。「心の闇を暴くミステリーの新境地」とは、まさに言い得て妙です。精神科医(精神鑑定医)影山司の活躍に、これから目が離せなくなりそうです。
根っからの愛猫家・村山由佳さんと、ひょんなことから猫と同居することになった森下典子さん。どちらも猫という愛すべき生きものの魅力を、これでもかこれでもか、と見せつけてくれます。