一応まだ50代ですが、人生100年と考えても、折り返し地点は過ぎたので、終活とか生前葬などの文字に敏感になってきました。プチ断捨離には日々励んでおりますが、この本によれば、まだエンディングを考えるには早すぎるようで、「終活」ではなく「老活」に励むべきとのお達しです。
「女性の品格」がベストセラーになり、団塊の世代を牽引する存在の坂東眞理子先生。この「70歳のたしなみ」の中でも、まだまだ引退の素ぶりは見えません。70代こそ人生の黄金時代と唄い、たしなみをもって希望とともに後半生を生きていこう、と鼓舞しています。
母が70代なので、実際のところどうかと見てみると、趣味のパッチワークに励み、暇があれば読書に没頭し、コロナがなければ多分カラオケ通いも頻繁・・・ただ父の介護が日々負担になっており、ゴールデンタイムとは言い難いようです。
私は年金があまり期待できないので、75歳までは現役に近い形で働くつもりです。幸い語学講師という肩書は、本人さえ元気であれば、長く続けられる仕事なので、日々言葉に敏感になって、精進していきたいと思っています。
周りを見渡すと、70代で元気な方は、かなり大勢おられます。そんなエネルギーに満ちた方々のパワーを、現在不足していると言われる教育現場やサービスの分野で活かさない手はない。坂東先生の視点は、とても良いところを突いています。
70歳の方をターゲットに書かれた本ですが、もちろんそれ以外の世代の方にも十分参考になる内容。可能なら、政治家の方にも読んでほしいもの。なかなか思慮に富んだ、深い洞察力が魅力的です。