阿川佐和子の「力」シリーズ

文春新書の阿川佐和子著 力シリーズ

「聞く力」「叱られる力」「看る力」と言えば、阿川佐和子さんのミリオンセラーを含めた超人気シリーズ。

週刊文春の対談ページを任されてもう数十年になる阿川さん。その自然で巧みなインタビューは、ついつい本音を話したくなる、絶妙の技があるようで、「聞く力」には”心をひらく35のヒント”が満載です。

父親の阿川弘之氏のわがままぶりを面白可笑しく表現していますが、その父の話を辛抱強く聞いたことで、聞く力が身についたと、あるテレビのインタビューで佐和子さんが語っていました。TVタックルでの上手な仕切り方や、サワコの朝でのゲストの操り方を見ていても、実にウマイです。

この3冊の中で、「看る力」は”アガワ流介護入門”の副題がつき、大塚宣夫先生との共著で、中身はお二人の対談形式になっています。私が今、一番関心があるのはこの本で、父の介護を横目で見ながら、なるほどなあ、とか、母よそれは逆効果よ、とか、参考になることがたくさんあります。

1万人以上のお年寄りと向き合い、6千人以上の最後を看取ってきた、高齢者医療の第一人者、大塚医師の言葉は滋味があり、東京だけでなく、ぜひ三重にも病院を、とお願いしたくなりました。医療よりも介護、介護よりも生活、という考え方は、とても納得がいきます。

恋は長寿の万能薬には大笑いしました。美人や男前(私はイケメンという言葉には、まだ抵抗があるのです)は、その存在に大切な意義があるのですね。

昔、楽器店に勤めていた頃、とってもカワイイ女の子がサックスのリペアを担当していました。すると、毎週必ずサックスが壊れて修理に現れる青年がいたのです。「あれは、壊れるんじゃなくて壊しているなあ」「Oちゃん(サックスのリペア担当のカワイイ子)の顔が見たくて、わざとやっているのね。罪作り♡」と裏では社員そろって噂していたものです。

若い頃は、コンビニの店員が男前だったりすると、私も細かい用事を見つけては通ったりしたのですが、最近はその男前を見つけるアンテナが機能していません。

近所の高校生にはジャニーズ系の可愛い男の子がいないこともないのですが、それって犯罪に近いものがあるしなあ。

猛暑で頭のタガがはずれてきたようです。コロナと熱中症に気をつけて、ご自愛ください。