辻村深月さんの真骨頂「琥珀の夏」
かつてカルト集団として批判された団体の敷地から子供の白骨が発見された・・・子供の頃の記憶と現在の大人になった主人公の心情が、見事にシンクロしていて、子供時代という誰もが通過するトキと、子育ての難しさという重いテーマが示されます。オススメですよ。
愛してやまない本のこと、言葉のこと、そしてドイツに関することを綴ったブログです。
かつてカルト集団として批判された団体の敷地から子供の白骨が発見された・・・子供の頃の記憶と現在の大人になった主人公の心情が、見事にシンクロしていて、子供時代という誰もが通過するトキと、子育ての難しさという重いテーマが示されます。オススメですよ。
鎌田實さんのご推薦の絵本。どこで見つけられたんでしょうか。よく面白い本を発掘なさってくださいます。小さめの本で、子供にこの面白さが分かってもらえるか、う~ん、答えが出ません。とにかく私は楽しめました。
京都を舞台に、ドイツ人男性と日本人女性が恋に落ちる、素敵な恋愛小説。比喩の表現が、日本人にはない発想なのが、ひときわ新鮮でした。禅問答あり、漢字の成り立ちの説明あり。日本人以上に日本文化に詳しいかもしれない、アンドレアス・セシェさんの著作です。
第一次世界大戦中に起きた実話が、素敵な絵本にまとまっています。私は「北風と太陽」のオハナシが好きですが、この絵本も、戦争反対を声高に叫ぶより、プーチン大統領への改心を促す一石となるのでは、なんて勝手に夢想しております。
日本サッカーチームを世界に十分通用するレベルに引き上げてくださった、名将イビチャ・オシム。彼の魅力的な人間性を掘り下げ、余すことなく描き切った、名人物伝です。オシムさんの言葉は、いつも深く染み渡ります。
かつて、みかん栽培を盛んに奨励・指導した国に、司法までもいささかの責任もないと判定した、原告・みかん農家、被告・国、の裁判記録。日本では誰も失敗の責任をとらないことが、本裁判で明らかとなりました。農業は自然が相手。それを理解していない者が多すぎます。
1945年8月6日、人類初めての原爆が広島に落とされ、一瞬にして街は壊滅。爆心地に近い人は火の玉に飲まれ、あるいは爆風で建物ごと吹き飛ばされて亡くなりました。少し離れた所にいてすぐには死なずにすんだ人も、地獄のような街で苦しみ、倒れていきました。。。
昭和52年(1977年)8月に発刊された本の新装版。長く愛され読み継がれていくべき本は、一番感動的な詩を帯に載せるくらい、太っ腹な計らい。棟方志功の表紙の文字も味わい深く、愛蔵版として世に広めたい、とびきりの一冊です。
零細工場の息子・山崎瑛と大手海運会社の御曹司・階堂彬。二人のアキラが運命・宿命に立ち向かい、時に人命・生命を救う。池井戸氏の得意分野・銀行をメイン舞台に、あっ晴れ男児二人が、立ちはだかるダークサイドを粛清(?)。読後感は爽快かつ感動的です。
夏休みも終盤に差し迫った今、子どもたちに素晴らしい絵本を読んでほしいと、このような2冊を見つけてまいりました。言葉の意味や、起きた事故に想いを馳せる、良いキッカケになってくれればと、僭越ながら願っております。