
毎日新聞には毎日小学生新聞という、ステキな新聞(紙面?)があるのですね。拝見(読)したことがないので、どういう作りなのか想像しか出来ないのですが、少なくともこの「あなたの言葉を」のような素晴らしいエッセイが掲載されているというだけで、ゼッタイ良い新聞だと言い切れます!
子供の時に感じていたギモン・不満・時に怒りや、もちろん悩み・恥じらい、そして希望や夢などなど。私もたくさんあったはずですが、すっかりオバサン的考えに毒されています。
まあ、成長していないババアなので、多分に「コドモ」なところはあるかなあ。
辻村深月さん。子供が主人公の小説などが、絶大なるファンを掴んでいて、私も好きな作品がたくさんあります。
その、彼女の知恵袋というか、子供の気持ち保存のタネが、この本で開かされています。ずっと書き留めていらしたんですね。そっか、私もやっときゃ良かった。多分、生意気で意味不明なメモに、自分で呆れ赤面していたかもしれませんけど。
小さな子供は忖度なく純真。だんだん知恵が付いてくると、自我が芽生えて、相手のスゴさを素直に喜んだり称賛したりするより、反対のマウントを取る行為に走ってしまう。こんな事が好きって言ったら、変な奴と思われて、苛めに遭いそうだから、隠しておく。
ふうむ、私は昔からKYだったから、好き勝手にやらかしていたような記憶もありますが。多くの皆様は、ご自分の才能や可能性を封印されていたケースが多いのでしょうか。
「あなたの言葉を」は児童書に分類されているので、まず大人が買ったり借りたりするのに、変な恥じらいがブレーキをかけるかもしれませんね。我が子のために買う(借りる)のよ、ってなカモフラージュが必要になるんですかねえ。
ホントに良いこと、もう金言って表現してもイイようなことが、たくさん書かれていて、汚れた心が洗浄された気がしました。
辻村深月さん、聡明で、しかもピュアな気持ちをいつまでもキープし続けていらっしゃるというか。これからも応援していきたい、素敵な作家さんです。