動物学者の初小説が絶品「ザリガニの鳴くところ」
生態系を勉強しながらグングン読める極上のミステリー。動物学者が69歳で初めて執筆した小説というのも、なかなか興味深いバックグラウンドです。著者の深い洞察力があってこその作品と言えるでしょう。最後は涙が溢れました。
愛してやまない本のこと、言葉のこと、そしてドイツに関することを綴ったブログです。
生態系を勉強しながらグングン読める極上のミステリー。動物学者が69歳で初めて執筆した小説というのも、なかなか興味深いバックグラウンドです。著者の深い洞察力があってこその作品と言えるでしょう。最後は涙が溢れました。
食べることは生きること。私は高齢になって口からモノが食べられなくなったら、胃瘻で延命を図るような姑息な手は使わず、ポックリと逝きたいクチです。食べ味わう楽しさ。生きていてよかったと、美食に巡り合う度に思う、単細胞の私にピッタリの本です。
中学受験という、私にとっては迷宮のような世界を垣間見ようと借り出した「勇者たちの中学受験」。受験戦争や教育ママという言葉の起源とも言える「素直な戦士たち」。子を思う親というのは、様々ですねえ。しみじみ考えさせられました。
夢占いという言葉は、聞き覚えがありますよね。例えば「蛇の夢を見たら、お金に縁がある」から宝くじを買いに行ったとか。一富士二鷹三茄子も年初の幸運を願うおめでたいモノたちです。でも「夢分析」はあなたを実際に守ってくれるのですよ。
梅干しを食べた後、種をプランターに埋めてみたり、バジルの種を買ってきて、育ったハーブでジュノベーゼソースを作ったり。どこまで行けるかわかりませんが、自給自足に少しずつ近づけるよう、日々精進しております。良き指南書がこれです。
学問の苦しさと魅力を、数学者が情熱とさりげないユーモアを交えて綴った随筆集。解説の阿刀田高さんの文章も小粋で絶妙。文庫本ならではの美味しいところが満載です。隙間時間にちょこちょこ読める、味わい深い1冊をぜひ。
ネットの監視システムを侮ると、痛い目に遭いそうです。中国やロシアほどではないにしろ、民主主義国と言われている国々でも、表現の自由はどんどん狭められ、政府や大企業の邪悪な者たちによる包囲網が迫っています。危険回避のためには「読書」です!
ニューヨークでご活躍の椎名誠さんのお嬢様・渡辺葉さん。パワフルなお人柄は、お父様のご著書から漏れ知っておりましたが、素敵な文体で生活感がよ~く伝わる随筆。さすがDNAは争えません。愉しくて料理意欲が湧いてくる、お見事な本です。
文藝春秋での連載中から大好評だったそうですが、日本語で読書を楽しむ者にはタマラない、ビューティフルな随筆集です。魂は身体の細部にこそ宿る。私もかつてコピーライターだった頃、ICチップを作る技術者の、手タレントも真っ青な美しい手を拝見したことを思い出しました。
日本中のためらう人のために撮ったという映画「スタートライン」。監督でこの本「スタートラインに続く日々」の著者でもある今村彩子さんは生まれつきのろう者です。その苦労話は聞こえないからよりも、そのことへの勘違い同情による誤解の方が多そうで。