犬を愛する全ての方に

少年と犬 馳星周著

直木賞受賞作、「少年と犬」馳星周。犬好きにはたまらない本でした。

馳氏の著作は不夜城しか読んでいないのですが、あのダーティというかハードボイルドな世界を書く方が、こんな作品を書くなんて。かなり驚きです。

帯に「人という愚かな種のために、神が遣わした贈り物」とありますが、まさにこの本の主人公は”名犬”。表紙の絵が、その特徴をうまくとらえていて、思わず声をかけたくなります。

連作となっているので、まずは順番に読み、その後、気に入った物語を繰り返し味わう、というのがおすすめ。ああ、犬を飼いたいという気持ちが、この本を読んでさらに募ってきました。

これで、保健所で殺処分を待つかわいそうな動物が、少しでも減る効果があればいいな、などと考えております。猫派の方もこの本で”ウルウル”になってください。ハンカチのご準備をお忘れなく。