くどうれいんさんの食エッセイ集「桃を煮るひと」

型にはめられるのが苦手で、俳句や短歌をどう頑張っても作れません。

そのせいなのか、くどうれいんさんという歌人の存在を、つい最近やっと知った体たらくです。

話題になった本のタイトルがスゴイですね「わたしを空腹にしないほうがいい」脅迫ともとれる怖ろしいタイトル。

この「桃を煮るひと」を読む限り、食へのかなりノスタルジックなこだわりが根底にある方で、ギャル曾根ちゃんのように山盛り食べるとか、高級食材を追求するグルメとは違うようです。

でも【瓶ウニ】には釘付けになりました。どうしてもどうしてもど~~~しても食べてみたい!!!

実は先日、学生時代の友人とランチにしては豪勢な食事をしたのですが、期待していたウニとキャビアが出て来ず、少しがっかりしたという経緯がありまして。ま、コース料理の中で最安値のものを選んだんだから、当然と言えば当然なんでしょうけど。

ちょっと面白かったのは、自慢と聞いていたコーンの天ぷらが供され、食べたらとても甘くて美味しかったので、産地を訊いたんですが。小さな声で「中国産です」と答えられたので、武士の情けで、以後、質問は一切しませんでした。

ウニは私の憧れの食材。大量に食べるときっとイヤになるのは想像がつきますが、そのイヤになる寸前まで、脇目もふらず食べられたら本望です。できればバフンウニ!

すみません。食い意地が張っているので、食べ物に関することを書き始めると、どんどん下品度がエスカレートしてしまいます。反省。

空腹時に読むと、胃がキリキリ痛み出しそうな、美味しいネタ満載のエッセイ集。お好きなおやつとドリンクをご用意の上、本を汚さないように注意しながら、口と脳を同時に味覚モードにしてご堪能くださいませ。