日記を書くことの意義、大切さを教えてくれる「さみしい夜にはペンを持て」

・・・ぼくは、ぼくのままのぼくを、好きになりたかった・・・

う~ん、大事かもしれない。でも、そこに、成長が感じられる表現があると、もっといいかな~。

難しいと言われる《哲学》を、ファンタジックに読みやすくした名作に「ソフィーの世界」があります。

あれは、かなり欲張りな作りになっていて、大人でも途中でネを上げるかもしれませんね。

この「さみしい夜にはペンを持て」は、自分探しとか、考えることの大切さ、に的を絞った、とても易しい哲学童話という趣。

さすが、ベストセラー「嫌われる勇気」の著者(岸見一郎氏との共著)。中学生(いわゆる中二病が念頭にあったんですかねえ)をターゲットに、《思う》と《考える》の違いを明確に説明し、言葉を用いて思考をまとめる大切さを語っています。

子供の頃から作文が大好きだった私は、出会う人・出会う人「文章を書くのが苦手で・・・」というのがなんとも不思議で、あなた今いっぱい喋ってるじゃない! と、それを上手く文章化できない人達に、一種の歯痒さを感じていました。

でも、この本を読むと、よく理解できました。

ワタシ、そんな高等なこと、やってたんかしらん???

あんまり自覚がないのですが、この本によると、作文が得意というのは、奇特な才能のようですね。ハハハ、照れくさい・・・

読書感想文やら、夏休みの宿題の「日記」やら、〇〇文集やら。

文章を書かされる場面をいつも「イヤだあああ」と思っている未成年者や、子どもに書かせねばと思っている親たちに、この本はゼッタイお薦めです。

日記を書く人が、この本の読者から増えることを、期待しております。