隆祥館書店の二村店長のアンテナは、いつも素晴らしい感度ですね。
教育に携わっている、なんてエラそうに聞こえるかもしれませんが、一応「日本語教育」が仕事の中心になっているワタクシ。ヒトにモノを教える上での《大事な事》を自分なりに模索し続けている毎日です。
西郷先生は養護学校で教えるという経験を最初になさったのが、後々とても良いバタフライ効果をもたらしたというか。本当に素晴らしい教育をなさった方です。こんな先生に子供の頃に巡り合いたかったです。
外国人小学生の母語支援をする機会があり、小学校の教室で最近の公立小学校の実態を少々見学できたのですが、教師という職業の大変さを目の当たりにしました。
先生のなり手がどんどん減っている。先生がどんどん辞めていく。これはもう正に由々しき問題ですが、根本的なところから解決していかないと、古い体質にしがみついていたら、近い将来「崩壊」するのではないですか。
私自身は転職歴が山ほどあって、多くの経験を積んできたからこそ、人に何かを教える、子供に解るように説明する、を体得できてきたように感じています。
教育大学できちんと教育学を修めた先生方とは、大きく見識が違うかもしれませんが、根っこの部分ではちゃんとつながっていると思うのですが。
桜丘中学を西郷校長の下で学ばれた生徒たちは、きっと今、素敵な人生を歩んでいるだろうなと想像できます。例え現状に不満があっても、それを解消するために何をするべきかを「自分で考える」という習慣が身に付いている。これはスゴイことです。当たり前なのに、できていない人がどれほど多いことか。
社会を成り立たせていくのに、大切なことは教育であると、私はもっとたくさんのヒトに知ってほしい。ハコモノばかり作っていては、将来を担う人財が枯渇します。政治家の方もそれを選ぶ選挙民の方も、勉強を蔑ろにしていませんか? 楽な方へと逃げてばかりいませんか?
西郷孝彦先生の教育方針が、どうか多くの方を覚醒させますように。
最後に、この本の存在を教えてくださった二村店長に、厚く御礼申し上げます<m(__)m>