椎名誠さんの意外な(?)一面を発見「遺言未満、」

私の旅の必携書「岳物語」。その著者である椎名誠さん。ワイルドで大酒のみの冒険家、というイメージが強く(←ごめんなさい🙇失礼は重々承知なのですが、あえて書かせていただきました)、この「遺言未満、」には、なんだか《らしくないなあ》という感想を持ちました。

なんというか、とてもアカデミックな内容で、どちらかというと《お気楽に》いつも読んでいた椎名ワールドが、突如、難解な事例・歴史がぼんぼん出てきて、正直戸惑ってしまったのです。

「遺言」/エンディングノートと、人生のフィナーレを飾る、大事で重要なテーマですから、当然と言えば当然なのでしょうが。

でも、流石は冒険家の椎名先生ですね。世界の様々な国・宗教の葬儀・埋葬(埋めないケースもありますが、まあそれはおいておいて)などを実際に見ていらっしゃるから、奥深いバックグラウンドまでしっかり網羅されていて、とても勉強になりました。

世界中で一番、葬儀で儲けている国が「日本」。これは由々しき問題です。

国の風土・気象・伝承などによって、必然的に生まれてきた、様々な葬送。

日本では火葬が法律でほぼ指定されているようですが、私自身の葬送には、できれば【テラメーション】という方法をお願いしたいです。私が死ぬまでに法整備等がととのうかなあ。

テラメーションとは、約60日かけて遺体を土に還して堆肥にする、というかなり新しい遺体の処理方法。とってもエコだと思いますが、まだ技術的に難しい(時間をかければなんてことはないのですが、スピード勝負なので、今の技術では超高価なものらしいです💦)ので、後に残された親族その他に迷惑がかかるかなあ。

悩ましい問題です。私もリヴィングウィルくらいは、もう書き上げておかないと、と焦っています。

「遺言未満、」この【、】が効いてますね。うまいタイトル。そして奥深い内容の良書です。