スローライフに憧れて

ベルリンうわの空 香山哲作 風変わりなコミックです

私がたまたま注目しているからでしょうか。ベルリンに住む日本人が軒並み増えているような気がします。

この「ベルリンうわの空」だけでなくトーコちゃんと猫のムギ君が登場する「ねこと私とドイッチュラント」ながらりょうこ作もコミックで、舞台はベルリンだし、小川糸さんもベルリン生活を描いた「針と糸」というエッセイを出されています。

他にも私が読んでいるドイツ関連のブログ類は、ベルリン発信が多いのです。そして共通している内容は、その”スローライフ”ぶり。ドイツの首都であり、東京と姉妹都市関係にありながら、そこに暮らす人々の生活パターンを垣間見ると、ゆったりとした、そして相互扶助精神にあふれた、実にうらやましい社会であることがわかります。

自分がいらなくなったものは、お互いに譲り合う。使わなくなった家具や電化製品だけでなく、まだ残りがあるシャンプー・リンスや調味料なども「必要な方、お取りください」とメッセージをつけ、道端に置いておく、というのは、おおらかでいいですね。

昔、留学していた頃は、私も短期留学生の使い残し品をいろいろもらって、経済的に助かっていました。オリーブオイルやバルサミコ酢は、自分で買わないのに常にあったような気がします。使い切るよりもらうペースの方が速かったのですね。

蚤の市も好きで、常設っぽいところではなく、年に一度だけ行われるような、本当に家庭のいらないもの放出みたいな雰囲気のフリーマーケットを楽しみにしていました。便器まで売っていたのには驚きましたね。アジア人の少なかった頃なので、売っているドイツ人に、意味がわからない漢字で書かれた看板を「翻訳してくれ」と頼まれたこともあります。確か「トイレは使用後、水を流すこと」みたいな意味だったような。。。厠ネタが多くてすみません。

移民が多くても、お互い理解し合って共存している、大都市・ベルリン。日本も、これから外国人がますます多くなっていくのでしょうが、「ベルリンうわの空」に描かれているような、友好的で平和な社会になってくれればと願います。