クリスマス。日本語教師を目指す方には、ドキドキの時。というのも、日本語教育能力検定試験の合否通知が発送されるのが、毎年このあたりなのです。
私は運良く1度で合格できましたが、合格者が受験生の2割程度という難関。大体7割程度の点数をコンスタントに取れていればOKという感じ。日本人なのに日本語の試験がそんなに難しいのかと疑問に思われる方もいらっしゃるでしょう。
私はこの青いバイブルを2回精読、3回通読しました。滋味深い言葉が満載で、日本語教師としてあるべき姿を丁寧に解説してくれています。「入門書」とあるように、あくまでもスタートラインに立つ基本理念が書かれているだけ(というと語弊もありますが)試験に合格するためのハウツーものではありません。
他にも荒川先生の素敵なご著書があります。
もしも・・・あなたが外国人に「日本語を教える」としたら。とても身近な例が3パターン。いずれのケースもありえる設定で、とても参考になります。
言葉とはあくまでもコミュニケーションの《手段》であるけれど、気持ちを伝えたり、文化を担ったりもする、大切なモノです。
私は子供の頃の特異な体験から言葉に興味を持ったので、関心度の温度差が人によって違うのは否めません。本を読むのがゴハンを食べるより普通のことだったりするのも、活字嫌いの人には信じられないことでしょう。
でも、これからの日本社会を考えた時、外国人と全くコミュニケーションをとらないというのは、考えられなくなるはずです。コンビニはもちろん、医療現場・介護現場にはすでに多くの外国人が活躍しています。
彼らと話をする時、少し「やさしい日本語」を話すことで、理解度が格段にアップします。何も英語や他の外国語をわざわざ勉強する必要はないのです。少し歩み寄る、ネイティブという上の立場から一歩下りて、外国人に近づいてみる。それくらいの配慮とか優しさを発揮することは、大して負担にはならないと思います。
私たち日本人が遠ざけている、大変で、でも必要な仕事をしてくれている彼らに、少しくらい感謝の気持ちを表して、彼らにわかりやすい日本語で話すことを惜しまないでほしいのです。
どういう言葉が、外国人にわかりやすいか。ちょっと勉強してみる気になりました?
コメント
フィオーラ様
拙著のご紹介、ありがとうございます。
また検定の合格おめでとうございます。
語学の教員の実力は、最終的に読んだ本の数と質で決まります。これからもたくさんの良い本を皆様にご紹介なさってください。
このたびはありがとうございました。
荒川洋平先生、この度は思いがけなく著者ご自身からコメントをいただき、本当に感動・感激しております。誠にありがとうございました
先生の青いご著書はまるで聖書のように繰り返し読ませていただきました。優しくて滋味深いお言葉に触れ、検定本番まで何度も慰められ、励まされたものです。
これからも良書をたくさん紹介して、読書をする人を増やす一助になれれば、と僭越ながら考えております。
また、もしお時間が許せば、この拙いブログにお立ち寄りくださいませ。なるべく楽しい話題を提供できるよう、尽力して参ります。
こんなご時世ですが、どうかご自愛の上、良いお年をお迎えください。
フィオーラ マシマ