歴史時代小説というジャンルになるのでしょうか。明治・大正時代に実在した女絵師のおはなし。河鍋暁翠という画家が主人公ですが、不勉強の私は彼女の名前も絵も存じ上げませんでした。
父親が不世出の絵師・河鍋暁斎だそうですが、恥ずかしながら、この方のことも全く知識なし。まあ、かえって先入観なしに読書を楽しめたと言えるかもしれません。
さらに言えば、澤田瞳子さんの作品を開いたのも今回が初めて。初めて尽くしですww
堂々の直木賞受賞作、読ませます。登場人物全てが実在なのか、架空のキャラクターもいるのか、歴史に疎いため分かりませんが、とても魅力的なキャラが要所要所で現れ、ストーリーに引き込まれていきました。
女が書く「おんな」だから、オンナの私にはなお一層、共感できるところが多かったのかもしれませんが、とても深く感動いたしました。
正統派の歴史小説。できれば、じっくり腰を落ち着けてお読みください。