オードリー・タンについて学べる、ご機嫌にわかりやすい伝記物語

オードリー・タンさんのことは、とにかく一度詳しくヒトトナリの分かる本を読んで知っておきたい、とマスクパニックの頃から思っていたのですが。

こんなにピッタリの本との出会いを実現させてくださって、図書館に感謝多謝です。

児童書の伝記シリーズで、漢字に盛大にルビがふってある、横から他人に覗かれたら、いっぱい言い訳したくなる本ですが、ITスキルの低い、中国語もニイハオとシェシェしか言えない私には、まさに僥倖の本なのです。

ITの天才で、ギフテッド。トランスジェンダーであり、新しい民主主義の旗手として、史上最年少で台湾の内閣入り。

華々しいプロフィールですが、子どもの頃には、その才能により妬みやっかみを大いに買い、壮絶な苛めを体験されたり、親からも手を焼かれたりなさっていました。

まあでも、だからこそ、あのような立派な《人格者》に成長されたのですね。良き母のもとに生まれ、良い出会いに恵まれたことが、その成長を大いに助けていることは、言うまでもありません。家族・親族そろって良き人達なのは、元々の素質でしょうが、それにしてもオードリー・タンさんに触発されたのが大きいと言えます。

オードリー・タンさんが目指す教育プランは、私の愛蔵書「窓際のトットちゃん」の電車の学校・トモエ学園にまっすぐ通じています。小林先生に巡り合えた黒柳徹子さんの強運は、後の人生を幸多く豊かなものに導いていますよね。

この本を通じて、ハッカーの正しい意味や、落ちこぼれではなく浮きこぼれという存在も知りました。ホントにためになる児童書、あなどれないどころか「あっぱれ」です。

全世代にお勧めしたい、オードリー・タンの誕生物語。日本にもこんな素晴らしい方に現れてほしいものです。