大人のための恋愛小説「マチネの終わりに」

マチネの終わりに 平野啓一郎著

世界のどこにいても、あなたを思う——– こんな国際的な、あまりにも絵になる恋愛小説。福山雅治さんと石田ゆり子さんというキャスティングも、ハマりすぎな映画化(観ていませんが💦)でも、監督がこの2人を選びたくなる理由は、よ~く分かります。

月9のドラマにするには、舞台がグローバル過ぎたのでしょう。映画という表現は、この作者は「狙って」いたんじゃないかと勘繰るくらい、できすぎたオハナシです。

いえいえ、悪口をいう気持ちはサラサラありません。恋愛モード全開でどっぷり平野ワールドに身を浸し、恋い焦がれ、切なくなり、涙しながら読みたい、究極のラブストーリーです。

普段なら文庫が古本のお買い得コーナーに並ぶまで買うのを待つ私ですが、この本は電車で移動中に手持ちの本がなくなって、コンビニで急遽購入したという、自分には珍しい1冊です。

図書館で借りて読んでいたので、改めて読みなおしましたが、ホントに”できた”小説です。テーマが重層的で、ただの恋愛モノでは終わりません。

映画が先か、原作が先か、多分どちらでも満足できる作品(←無責任?)です。お好きな方からどうぞ。