ここのところ読書のスピードが落ちていました。私は1日最低1時間はマッサージチェアに座って読書にふけるのを至福の時としているのですが、最近は寝落ちばかり。1冊の本に3日もかかっていました。
ところがこの「52ヘルツのクジラたち」。全く眠くなりませんでした。それどころか、はまってはまって、結局、完読するまで眠れませんでした。

なんのことはない。本が面白くなかったから眠くなっていたのですね。
だからこそ、この本は自信をもってお勧めします。痛々しい内容ですが、人生の機微に触れます。
《ひとというのは最初こそ貰う側やけんど、いずれは与える側にならないかん。いつまでも貰ってばかりじゃいかんのよ。親になれば、尚のこと》
滋味深い言葉が胸に刺さりました。
凪良ゆうさんの書評を載せてみます。
「なんて痛々しく力強い物語。人と交わることで生まれる歓び、哀しみ、後悔。それらを抱えて生きていくこと。描かれる命の循環に胸を衝かれました」
読んでください。