モンテレッジォ 小さな村の旅する本屋の物語

モンテレッジォ それはイタリアのとある村の名前。

本の行商をなりわいとし、読むことの価値を広げていった、愛すべき人達の存在。

隆祥館書店の二村店長に強く推薦していただいたこの文庫本には、本好きなら必読の聖典のような物語が、魅惑的なカラー写真とともに収録されていて、私の宝物になりました。

「本」。時代に退行するように思われますが、こんな素晴らしい《モノ》はありません。紙に印刷された文字、時に絵や写真も掲載され、人のイマジネーションを無限に広げてくれる。

真に良いものが、後世に受け継がれていきます。コンピューターの進化には、OSのヴァージョンアップにより、古いシステムが使えなくなるという”断絶”が存在し、記録を永久に残すという媒体としては不向き。紙の本に軍配が上がるのは一目瞭然なのです。

この可愛らしい文庫本の中に、私も訪れたことがある愛すべき街・ヴェネツィアのことも書かれています。温暖化によりゆっくり水没しつつある街を、なんとしても救うために、より一層サスティナブルな生活を推進していこうと、気持ちを新たにいたしました。

イタリアの露店商人から届いた言葉が、この本への私の気持ちを代弁してくれています。

「読む幸せをありがとう」