津波で亡くなった外国人をたどったルポタージュ「涙にも国籍はあるのでしょうか」

外国人に日本語を教える仕事が本業になり、生まれ故郷の輪島市が大震災に見舞われて、まだあまり時間が経過していない矢先に、図書館の新刊コーナーで、この本に吸い寄せられていきました。

ここのところ、古い本ばかり紹介していたこのブログで、珍しく奥付が2024年2月という、とても新しい本を取り上げているのは、またまた借りている本だからです。恐縮です💦

読了後しばらく涙が止まらず、この心を揺さぶる珠玉のストーリーを、どうすれば大勢の方の読書欲につなげられるか、自分なりに考えてみました。

タイトルの「涙にも国籍はあるのでしょうか」は著者・三浦英之氏がインタビューしたフィリピン人女性の発した片言の日本語からきています。

ゼノフォビア=外国人嫌い という人たちの存在。日本が絶妙な距離を他国から隔てた島国であるために、潜在的に異種の者を畏怖する気持ちが強いのでしょう。

だから余計に、日本の中枢で民衆を束ねる立場の人たちが、もっとインターナショナルに、コスモポリタンになってほしいと。アメリカばっっっかり見ていないで、自国が位置しているアジアを大切にしてほしいと、願わずにはいられません。

あ、テイラー文庫の運動は、諸手を挙げて応援しますよ。もちろん!

モンティ先生の話は、朝日新聞の《窓》で読んだ記憶があったので、この本が新潮社からの出版であることが、私には不思議でした。いろいろあるんですかね~