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荻原浩氏の本領炸裂! 笑い泣きさせていただきました「笑う森」

森の中でASDの5歳児が生き延びる。ファンタジーのようで実はイヤにシュールな現実感を含んだストーリーが続く・・・

荻原浩さん、圧巻のフレームワークとディテール作りが冴えわたってますね。

ああ、ああ、と、頭の中に絵がすぐ描けるような、巧妙な描写と。そうそう、と、すんなり共感できる、絶妙の比喩と。

真人君。この名前が、読み終えると、とても意味深に思えてきて、深みを感じました。

憎みたくても憎み切れないような、なんとも不思議な魅力を放つ登場人物たち(大っ嫌いなタイプもいましたが)によって、真人君のミステリアスな森の中の数日間が構成されています。

最近の読書の傾向は「結論を知ってから」読むと聞いて、ビックリしましたが、これは最初から順番に、先を逸る気持ちを抑えながら、著者に翻弄されて読み進めてほしい本ですね。

楽しかったです。面白かったです。最後は泣き笑いしました。

読後感が最高にキモチイイ!!! オススメです。