ビートルズの食卓

副題 彼らは「食の世界」でも先駆者だった! 松生恒夫著

「あなたは、あなたが食べたものでできている」by ジョン・レノン。名言です。

今なお、現役! ポールは、なぜあんなに元気なのか?

私も京セラドームで行われたポール・マッカートニーのコンサートに行きましたが、いやあ70代には全然見えない! ホントにお元気なロックシンガーです。

ビートルズの4人が、なぜみんな、ロックシンガーにありがちな《メタボ》にならず、いつまでもスリムな体型を保っていたのか。そして、ポールやリンゴが今尚、衰えを見せず、人気を保っている秘訣は何か?

その秘密は、ズバリ彼らの食生活にあると、消化器系内科医師・松生恒夫氏がこの本でつまびらかにしています。

イギリスの普通の食事や、ベジタリアン、ヴィーガン、オーガニックな食生活など、慌ただしい手抜きの食事に甘んじている諸兄には、ぜひ襟を正して読んでいただきたい、面白い視点の「ビートルズ考」です。

私は、Let It Be や Yesterday ももちろん好きですが、一番好きなのは、 While My Guitar Gently Weeps です。

ドイツで上司と食事をしていた時、こんな会話がありました。

「フィオーラに一番影響を与えたミュージシャンは誰だい?」

「ビートルズかなあ。アランさんは?」

「僕は工藤静香だよ」

私がどれほどのけぞったか、想像できるでしょうか? 彼はその日、細かい熊の模様の可愛いネクタイをしていたので、それを褒めて話題を逸らそうとしたら

「僕の今日のトランクスも同じ柄だよ。見たいかい?」

とさらにオソロシイ展開になり、私は早々に食べ終えて、自分のデスクに退散しました。

ビートルズの食卓から、随分逸脱してしまいました。お医者さんらしい、行き届いた分析と、ビートルズ愛がみなぎる、面白い1冊です。800円という定価も魅力的。

「ベジタリアンになろう」は、今でも僕のメッセージだ。by ポール・マッカートニー