ノーベル文学賞の絵本作家による「どっちの勝ち?」は深~い絵本です。

アフリカ系アメリカ人として初めてノーベル文学賞を受賞した女性作家トニ・モリスンさん。

ノーベル文学賞作品は、私には高尚すぎて手に余ることも多いのですが、絵本なら大丈夫。未熟者の子供みたいな私にぴったりです。

とはいえ、さすがは賞を獲る方の作品で、語りかけてくる内容は、少しばかり知恵がひねられています。

原作はイソップ物語の「アリとキリギリス」「ライオンとネズミ」「おじいちゃんとヘビ(旅人とマムシ)」。生き方、仕事、権力、苛め、裏切り、学ぶ意味・・・示唆に富んだ内容で、子どもだけに読ませておくより、大人が一緒になって考え、時に議論し、会話を深めるのに役立ちそうな、素晴らしいデキの絵本です。

子どもの頃から、こんな良い本に巡り合えていれば、器の大きな立派な大人になりそう。道徳的な金言より、影響力があるのでは? 

イマドキのおかあさまたちには、スワイプではなく「めくって」読む本の大切さを、ぜひ知っていただきたいです。