
樹木希林さんとの回想録 浅田美代子さんの「ひとりじめ」
樹木希林さんのモットー「おごらず、人と比べず、面白がって平気に生きればいい」をしっかり受け継ぎ、良い年齢の重ね方をしていらっしゃる浅田美代子さん。樹木さんの妹とも娘とも思えるくらいの大親友だった浅田さんの初めての著書。読み応えありです。
愛してやまない本のこと、言葉のこと、そしてドイツに関することを綴ったブログです。
樹木希林さんのモットー「おごらず、人と比べず、面白がって平気に生きればいい」をしっかり受け継ぎ、良い年齢の重ね方をしていらっしゃる浅田美代子さん。樹木さんの妹とも娘とも思えるくらいの大親友だった浅田さんの初めての著書。読み応えありです。
女優・中谷美紀さんの才媛ぶりは、他のご著書や一度拝見したフランス語でのスピーチで存じ上げておりましたが。ウィーンフィルのビオラ奏者のドイツ人とご結婚されたというニュースに驚きました。幸せな生活ぶりとドイツ語の学習状況が伝わる、興味深い1冊です。
シリアから亡命し、ドイツで成功した児童文学者、ラフィク・シャミ。今回ご紹介しているのは、初めての彼のエッセイで、亡命の50年という長い歳月が、政治腐敗問題の難しさ・根深さを表現しています。
人生、ずっと上り坂ではありません。下り坂に入っていく成人後期、人は心や身体の問題に直面します。その問題が「危機」と呼ぶほど大きくなるのは、えてして順調にトラブルなく生きてこられた方。だからこそ、この本は有益なのです。お守りとしてぜひ一読を。
1冊目が面白くて、文庫本を購入してしまった「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」。息子君の成長が気になり、続編の「2」を喜々として借りました。英国ブライトンという土地柄のせいなのか、ブレイディ家が特殊なのか。期待を裏切らない内容でした。
トスカーナの山沿いにある村。何世紀にもわたって本の行商で生計を立ててきたという。籠いっぱいの本を担いで国じゅうを旅し、「読む」ことを世に広めた人たちのおはなし。イタリア・本の露天商連盟から《金の籠賞》を贈られた、読み継がれるべき1冊です!
小説とハウツー物。これが日独の文化比較というか、ライフスタイルの両極端な面を浮き彫りにしていて、どちらも面白く読めます。日独のどっちが優れているかではなく、それぞれの良いところどりをする。人生をうまく生きていくには「柔軟性」が大切です。
現代医学の最先端をいっているように見えるドイツが、実は自然治療にも心酔しているというのは、ちょっと驚きの事実かもしれませんね。でも、リサイクル先進国で環境保護に熱心な国民性ですから「薬よりハーブティー」というドイツ人的発想はまったくもって《普通》なのです。
児童文学の名作を、私自身が子供時代に読んでいなかったとは不覚でした。時が流れても、良作は年齢に関係なく「面白い」ということを改めて実感。動物を《飼う》のではなく《一緒に暮らす》という発想。斬新です。
夏目漱石がいかに偉大な文豪であったか。その人望の厚さや、文章を書くことにも読むことにも卓越した才能を持っておられたこと、ユーモアのセンス、審美眼など、余すところなく丁寧に描かれています。ミチクサが多いほうが人生は面白い。蓋し名言です。