元国会議員による監獄日記
2003年発行の本ですが、ムショの中を赤裸々に綴った内容は、多分色あせていないと思います。「ケーキの切れない非行少年たち」に紹介があったので読んでみましたが、しばしば沈思黙考させる良書でした。
愛してやまない本のこと、言葉のこと、そしてドイツに関することを綴ったブログです。
2003年発行の本ですが、ムショの中を赤裸々に綴った内容は、多分色あせていないと思います。「ケーキの切れない非行少年たち」に紹介があったので読んでみましたが、しばしば沈思黙考させる良書でした。
児童精神科医である著者・宮口幸治氏は多くの非行少年たちと出会う中で、「反省以前の子ども」が沢山いることに気づきます。ケーキを等分に切ることすらできない「境界知能の人々」を救う超実践的なメソッドが、この本では紹介されています。
新型コロナウイルスの蔓延による1100万都市のロックダウン。その封鎖下で一人の女性作家が書き始めた実情を訴える日記が「億単位」の読者を励まし続けた。その魂の記録です。
林真理子さんの動画配信チャンネル「マリコ書房」で紹介されていた本の、同じ著者による作品を読みました。推薦図書は既に貸し出し中だったのです。でもこれも”当り”。敗者復活戦の物語、じんわり心に沁みます。
日本の戦後最大未解決事件「グリコ・森永事件」を根底に描かれた、圧倒的リアリティで迫る傑作「罪の声」。そして塩田氏の元新聞記者という身分が、現代の情報の怖さ・脆さを巧みに描いた「歪んだ波紋」。どちらも読ませます。
農業を取り扱った小説は、以前紹介した篠田節子さんの「女たちのジハード」に一部分ありましたが、このストロベリーライフは、ほぼ全面「アグリカルチャー」。かなり取材の実体験が伺える、リアルで楽しいストーリーです。
23時にオープンするという夜食のカフェ。ドラァグクイーンが店主という設定もいわくありげで、興味をそそります。そしてなんと言っても美味しそうなお料理のなんと魅惑的なこと。グルメ本にしたい小説です。
「チーム・バチスタの栄光」で華々しくデビューした海堂尊氏による、コロナパンデミックを予言したかのようなパニック小説。その「ナニワ・モンスター」にもあの”白鳥”が登場? 詳しくは読んでのお楽しみです。
「サイレント・ブレス」「いのちの停車場」「ディア・ペイシェント」いずれも現役医師の筆による感動・感涙作品ばかり。大切な人や自分の最後をいかに迎えるか、真剣に考えてみましょう。
髙村薫氏と北村薫氏。お二人の共通点は直木賞作家。でも作風は性別が逆ではないの? と思えるほど、片やハードボイルド、片やほのぼの路線。昔、私が混乱したお二人の作家のお話です。