愛しの少佐、鉄のクラウス

エーベルバッハ少佐、渋い!

名詞が3種類もある、動詞の変化が現在形だけで6パターンもある、関係代名詞が16通りもある、ドイツ語。そんな言葉をどうして好きになってしまったの? と尋ねられたら、だってしょうがないじゃない、恋に落ちたのと一緒よ、と答えるしかありません。 

高校時代に読んだ青池保子さんのコミック「エロイカより愛をこめて」で、エーベルバッハ少佐と部下Z(ツェット)が話す言葉の甘美な響きに惹かれ。。。

そう、きっかけはかなりミーハーでした。冬ソナを観て、韓流ドラマにはまった主婦が、韓国語を勉強しだしたのと、おんなじです。

世界中に、日本のアニメやコミックがきっかけで、日本語学習を始めた外国人(日本人から見てという意味です)が大勢いるように、私と同じ動機で、ドイツを好きになったり、ドイツ語の勉強を始めた人は、少なからずいるものと思います。

エーベルバッハとはイノシシの小川(世界的な作曲家・バッハは日本語に直訳すると小川さんなのです)という意味で、地名です。ネッカー川岸の静かな保養地で、ハイデルベルクの右斜め上に位置します。青池保子さんのコミックに影響されたファンが訪れる聖地となっており、インフォメーションでは少佐や伯爵のイラスト入りパンフレットがもらえます。

私はこのマンガでまず、ドイツ語のアルファベットを覚えました。J がジェイではなく、「ヨット」ということや、これまたカッコイイ部下Z(ツェット)でゼットという発音より、「ツァツィツツェツォ」の方が口について出てしまったり。

J(ヨット)という読み方から、日本はジャパンでなく「ヤーパン」、イエスの Ja は「ヤー」と読みます。また、今や国際的なスポーツとなった柔道も、ドイツでは「ユードー」と呼ばれ、愛好者が大勢います。

アルファベットの読み方は、英語と一部違うだけで、ほとんどがローマ字読みに近いので、ドイツ語は日本人にとっては、けっこう取っつきやすい言語と言えます。

たとえば、先ほど出てきた「INFORMATION」。これはドイツ語でインフォルマツィオーン(オにアクセント)と読みます。ね、そのまんまローマ字読みでしょ?

長く政権を担っている、首相のメルケルさんのファーストネームは”ANGELA”英語ならアンジェラですが、ドイツ語では「アンゲラ」です。ほら、まんまです。

私がドイツ語にはまった理由は他にもありますが、今日のところはこの辺にしておきますね。