日本語を磨くために。日本語をもっと知るために。

テレビをほとんど見ないので、最近の若者言葉がどんどん理解不能になりつつあります。流行りのコマーシャルとか、人気のお笑い芸人が放つギャグとか、時代をキャッチするには、テレビジョンという媒体は貴重な存在なのでしょうが、私の価値基準から判断すると、時間泥棒という側面が強く、好きな本に軍配を上げてしまいます。

せめて新しい本を読もうと、珍しく新刊を買いました。「日本語の大疑問」。若者ことばの「やばみ」「うれしみ」などが解説されていて(実は私、どちらも聞いたことさえない💦)日本語教師としてはありがたいことに、きちんと文法的解釈までしてくださっており、とても勉強になりました。

ネットも、ツイッターやフェイスブックは、私の心情には遠い存在で全く使っていないので、トレンドに疎い傾向があるかもしれません。

新聞だけは毎日欠かさず目を通しており、今朝(2022.01.15)の朝日新聞の定番コーナー「天声人語」より、「現代学生百人一首」がとても面白かったので、抜粋して掲載します。

・文化祭二年連続オンライン慣らされていくこの空気感

・家の中授業を受ける弟の背後を通る私は忍者

・リモートで授業はじまり映る部屋勉強よりもそうじ頑張る

・ピカピカに磨いたフルート出番なく涙にぬれたコロナ禍の夏

・『外出自粛』自粛疲れのストレスを戦闘ゲームにぶつける私

・二回目のワクチン接種終わったよ単身赴任の父への切符

・次はいつ会えるのかしらと泣く祖母の手も握れずにガラスと会話

・視線落ち口にはマスク会話なく耳にはイヤホンまるで三猿

・十年後再会しても気づくかなマスク顔しか知らない友達

・アクリル板マスク消毒ディスタンス慣れたくなかったこんな生活

時代を反映した秀作ばかり。短歌も俳句も苦手なので、人様の作品披露で、今日のところはご勘弁を。