美しき才女2人が語り合う「不倫と正義」

脳科学者の中野信子さんと、国際政治学者の三浦瑠麗さん。どちらも東大大学院出の才媛で、しかもお美しい。お二人が結婚されていることは存じ上げませんでした。

「不倫と正義」という物々しいテーマを明解に説き、論じ合うというより語り合う、といった趣の内容です。

得意分野が異なるので、お互いがリスペクトし合いながら、話し合いを通じて学び合うというのが、率直に「いいなあ♡」と感じました。

《社会の安定のためには生贄的な存在が常に必要とされてきたのかもしれない・・・》

本文にあったのですが、怖ろしいけど真実をついているかも、と思ってしまいました。その生贄の最たる的が『不倫をしている有名人???』かもしれませんね。過去に何人の芸能人が激しく攻撃され、謝罪会見が開かれ、仕事を干され。。。枚挙にいとまがないではありませんか。

結婚という制度が、一夫一妻制というのが、果たして人間の本能というか生態というべきかに合っているか、という根本的なギモンが生じます。スウェーデンには、一握りの裕福な男性が何回も結婚している一方、1回も結婚していない男性もそこそこいる、という統計があるのだとか。

アラブ諸国では4人まで妻が持てますが、これも痛し痒しのルールだそうで。

私は結婚をしたことがないので、夫が浮気をした時の自分の素直な感情は想像でしか書けないのですが、でも、不倫をあんなにもヒドく断罪するような気持ちにはならないような気がします。なぜ、あそこまで叩くのか、理解に苦しむところは正直あります。SNS の普及が引き起こした【悲劇】ではないかと。

不倫というテーマからはちょっと脱線しますが、少子化の原因である「恋愛や結婚の減少」の理由に、私は《ストーカー法とハラスメント法》の影響があると考えています。

頭のいい、仕事のできる男性で、見た目も悪くないのに、結婚していない。なぜ???

ストーキングとみなされるのはどこからか、パワハラ・セクハラととらえられるのはどんな言動か、という線引きが微妙(される側の主観が大きい)なので、積極的に恋愛へのアクションに踏み出せない男性が大勢いる、というのが今までいろんな職場を経験した私の印象です。

どうなんでしょうか。少子化問題は深刻です。でも確かに常識のないセクハラおやじとか、取り締まってほしいしなあ。不倫を礼賛するつもりもないけれど、もっと世の中、寛容にはなれないのかなあ。

もやもやはいろいろありますが、面白い本でした。