アンドレアス・セシェの恋愛小説「ナミコとささやき声」

日本文化に造詣の深い外国人が、日本について、また日本を舞台にしたストーリー等を書くと、日本人以上に日本に詳しいことは多々あります。

アンドレアス・セシェさんはドイツ人。この「ナミコとささやき声」には、随所に《禅問答》が出てきたり、漢字の詳しい解説や、同音異義語による符丁の説明があったりして、勉強熱心な人物像が伺えます。

ご自分の「日本に住みたい」願望を主人公に肩代わりさせたような、でも内容は恋愛小説なんですよね。

ドイツ語のテキストで紹介されていた、私の未知のドイツ人作家。興味深い1冊でした。