佐々涼子さんのご病気のこと、全く存じ上げませんでした。
なんてことでしょう。あれほど精力的に丹念にじっくり時間をかけて、ひとつひとつ、渾身のノンフィクションを書き上げてこられた方が、もう、余命宣告をされているほどの重い症状で、既に達観の域にいらっしゃるとは。
あちこちに素敵なエッセイも書いていらっしゃったのですね。
それらをまとめて1冊になったこの「夜明けを待つ」は、取材時の秘話や、インターバルでの面白い気付きなど。どれも佐々さんらしい洞察があって、学びがたくさんありました。
まだ、半世紀とちょっとのお歳で。中身の濃い人生で、数多の辛酸を体験されたから、神様が早めの休息をお命じになったのでしょうか。
どうか、残されたお時間が、愛する方々との穏やかで幸せなものとなりますよう。
もし、奇跡が起こるなら、本復してほしいです。心から!