リラの花咲くけものみち いいです! 泣きますよ~

今朝の新聞広告に「リラの花咲くけものみち」が【続々重版】という文字と共に掲載されていて、読了間近だった私はとても嬉しくなりました。

まとまった読書タイムがなかなか取れず、細切れのように読み進むじれったさがもどかしく、でもその短い時間でさえ物語に没頭させられる素晴らしい筆力に、ずっと感動し続けていました。

登場人物の一人一人が本当にチャーミング。主人公/岸本聡里の素直さ・ひたむきさが、彼女を守り・励まし・応援したくなる気持ちにさせるのも、当然と思えます。

獣医学の分野に関する、かなり踏み込んだ専門用語や知識の数々は、読書のハードルを上げてはいますが、このストーリーにとってなくてはならないスパイスとも言えるでしょう。

これを読んだ方の中から、畜産や獣医学への関心が深まって、そのジャンルの職業選択者が少しでも増えたらなあと、壮大なことまで考えてしまいました。

振り返ってみれば、私は主人公が成長していく物語が子供の頃から大好きで、「家なき少女」を飽きることなく何度も何度も読み返していたのを、藤岡陽子さんのこの本でまた鮮やかに思い出しました。

本が読める幸福に感謝! 心から素晴らしい本として推薦いたします。