立花隆さんを悼む

知の巨人の訃報にふれ、膨大なご著書の中から、最近また数冊選んで読んでみました。

数万冊の本を読み、200冊以上の本を上梓された巨人に少しでもあやかろうと、このようなご著書を選んでみました。

数万円もするような本を知的好奇心のために惜しげもなく何冊も購入し、読破されていった巨人の足跡を後追いするのは、とても無理です。なので、私の興味を引き、尚且つ図書館に蔵書されている本を、これからの読書計画に組み入れていこうと思っています。

これは私の大好きな本。宇宙飛行士の野口聡一さんも、この本に触発されて職業として飛行士を目指されたとか。宇宙空間に滞在し、地球を外から見るという体験をすると、世界観とか人生観が大きく変わるのだろうなあと、想像はなんとなくできますが。

アメリカ人は実用主義なので、宇宙から帰ってきた飛行士に、身体的な厳しさや、精神的な辛さをどう克服するかに興味を持つそうです。一方日本人は、月面着陸や船外活動、無重力体験によって、ものの見方がどう変わるかという、内面的な変化についてインタビューすることが多いのだとか。

この「宇宙からの帰還」も、表向きの華やかさだけでなく、内面の葛藤や宇宙に行った後の人生など、非常に深く掘り下げて書かれています。

人間の心理に深く踏み込みながら、科学で証明できないことには、冷徹な目で対処した立花先生。お会いできる機会があったなら、ぜひスピリチュアルな話をじっくりしてみたかったと、大きな妄想を膨らませております。

偉大な巨人のご冥福を心よりお祈り申し上げます。