青山美智子さんの新刊「お探し物は図書室まで」。明日への活力が満ちてくる、本当にハートウォーミングな連作の小品が5章。年代もシチュエーションも様々で、お気に入りがきっと入っている《幕の内弁当》のような小説です。
煮物・焼き物・揚げ物・酢の物・お漬物がそれぞれの章の主人公なら、欠かせないまとめ役のご飯が図書室の司書さん。なんてヘタな例えは要りませんですかね。
自分の仕事やポジション、存在自体まで「つまらない」「価値がない」と落ち込んでしまった時に読むと、じんわりボディブローのように効いてきます。含蓄のある言葉がポロポロ、ご飯の上の黒ゴマのように散りばめられていて、お得感満載。
なんか今回は、陳腐なメタファーばかりだなあ。反省。
本はとってもオススメです。この本が勧めている本もまた名作ぞろい。悩める方もそうでない方も、読んでハッピーになりましょう。