皇族華族の内幕を正確に知るための参考書「李王家の縁談」林真理子
高貴な方々の縁談には、個人の自由意思は尊重されない。小室眞子さんがいみじくもおっしゃっていたお気持ちが、端的に描かれた「歴史小説」です。主人公伊都子の古風な考えは、実は今も政権を握る多くの男どもにとっての理想なのかもしれません。
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高貴な方々の縁談には、個人の自由意思は尊重されない。小室眞子さんがいみじくもおっしゃっていたお気持ちが、端的に描かれた「歴史小説」です。主人公伊都子の古風な考えは、実は今も政権を握る多くの男どもにとっての理想なのかもしれません。
フワフワと浮ついた恋愛ではなく、人間の業や打算やずうずうしさ、一方でとてもピュアな精神など、実に奥深く遠大な恋。林真理子さんは《ちまちました》と表現していらっしゃいましたが、私にとっては、ある意味ものすごく「リアル」な内容でした。タイトルにふさわしい壮大な恋愛小説です。