朝比奈秋先生の作品は以前「私の盲端」を読んだことがあります。人工肛門の話で、表現がリアル過ぎて(自分が体験者ではないのですが)、かなり気分が悪くなったと記憶しています。排泄物に関することが、題材上扱われているので、医療小説オタッキーな私でも、降参してしまいました。
以来、先生の作品には手を出せなかったのですが、この作品は芥川賞受賞作ということもあり、勇気をもって「借りて」きましたwww
こんな症例???があるのですか。ベトちゃん・ドクちゃんで、シャム双生児は知識としてありましたが、杏と瞬、その父と叔父。いやあ、驚異の世界としか言えません。フィクション、ですよね!!!
陰と陽、光と影など。相補相克というとても哲学的なテーマが通奏低音に流れていて、さすが芥川賞と唸らされた小説でした。
想像力は権力では止められない。表現の自由とフェイクニュースの横行。悩ましいキーワードが2025年は更に賑やかになりそうです。
阪神淡路大震災から30年の節目の日。肝に銘じて冷静な目を持とうと思います。