ドイツにあるふるさと

Boppard ボッパルトのフィアゼーエンブリック

私がドイツで1年間留学していたのが、このボッパルトという田舎町です。ドイツの地図上でこの町が記載されていることは少ないので、簡単に場所を紹介しましょう。 

ライン川とモーゼル川が合流する地点にある街が Koblenz コブレンツといって、ラインラントファルツ州の中では比較的大きな中都市です。ドイツの地図の真ん中左よりを探してみてください。この街からライン川を南へ少し溯った所にあるのが、わがふるさと「ボッパルト Boppard 」です。

ボッパルトを含むライン川中流域は世界遺産に指定されており、川には橋がなく、フェリーで横断します。

ライン川はドイツの輸送の大動脈でもあり、ここ最近の異常気象でこの川がほとんど干上がった時は、各地のガソリンスタンドのタンクが空になり、トラック輸送までもが途絶し、大混乱をきたしたそうです。

そんな「父なるライン」と呼ばれるこの川が、大きく蛇行しているのが、ここボッパルト。フィアゼーエンブリックとは、4つの湖に見える景観、くらいの意味で、この写真では分かれていませんが、場所によっては枝葉の具合で、フィア(4)のゼー(湖)に見える(ブリック・景観)ところがあるのです。

この写真は特殊なカメラで撮ったわけではなく、普通にこのような景色が楽しめます。

ボッパルトは青梅市と姉妹都市関係にあるので、そちらの方々にとってはお馴染みの町です。

私はかつて彼の地にあった Goethe-Institut ゲーテ・インスティトゥートという語学学校に長く席を置いていたので、すっかり田舎町に溶け込んでしまいました。

Zusatzmutter ツーザッツムッター もう1人の母と呼べる存在の、私のドイツの母にも巡り合い、ドイツで別の街に就職してからも、クリスマスやイースターには、この小さな町に帰省(?)しておりました。

ボッパルトには、かつて今の上皇様、上皇后様がまだ皇太子、皇太子妃であらせられた頃、ご休憩に立ち寄られた、格調高い4つ星ホテルがあります。ライン川沿いに建つこのホテルには、大都市の同レベルのホテルに比べると、破格のお値段で宿泊することができます(私も泊まったことがあります)。

ドイツ旅行のメインイベント「ライン川下り」でコブレンツまで行かず、ボッパルトで下船すると、写真の景観や豪華ホテルを堪能することができます。