ボッパルトで留学生活を送っていた頃、コブレンツは留学生にとっての大事な「都会」でした。
とにかくボッパルトは田舎なんです。観光地でありながら、あのマクドナルドがない。(でも中華レストランは3軒もありました)
小さなディスコと、不定期にリバイバルのフィルムがかかる集会場のような映画館があるだけ。他に若者が楽しめる娯楽施設がまっっったくありませんでした。
コブレンツまではボッパルトから電車で15分ほど。映画館もディスコもマクドナルドもちゃんとある。田舎町に閉じ込められた若い留学生にとってコブレンツは、まさにパラダイスでした。
渡独したのが遅かった私は、ボッパルトの田舎暮らしが快適で、それよりも老化現象に伴う記憶力の衰えが深刻。ひたすら山のような宿題と予習に追われていました。同じ単語を辞書で3度も4度も引き、自分に向かって呪いの言葉を吐きながら、テキストと格闘する日々だったのです。
ただ、私のタンデムパートナーがコブレンツにいたので、週に1度は通っていました。日本語を私がドイツ語で教え、私のドイツ語を逐一直してもらうという、大事なミッションがありまして・・・ボッパルトにはこれまた無かった大型の本屋さんがコブレンツにはあるのも魅力でした。
写真はエーレンブライトシュタイン城塞から堪能できる、ドイチェスエックの風景です。ライン川とモーゼル川が合流する場所で、水の色の違いもハッキリ見えます。またドイチェスエックでは、タイタニックごっこを楽しむこともできます。もう古くて誰もやらないでしょうかねえ。
タンデムパートナーとは、今でもメールとクリスマスカードのやりとりがあり、ドイツ語の難しい質問などをもらった際にヘルプメールを送ると、丁寧に答えてくれる、私の大事なブレーンです。
コブレンツはライン川下りの終点なので、ドイツを訪れる人にはお馴染みの街と言えるでしょうか。エルツ城やマリア・ラーハ修道院からもほど近く、普通の旅では飽き足らない方には、かなりオススメ。コロナがおさまったら、ぜひ訪問してみてください。