「コロナ戦争」岡田晴恵さんと田村前厚労大臣の闘いの記録

いまだにコロナワクチンの予約受付コールセンター勤務が続いているワタクシであります。

外国語担当もいる職場で、日本語講師でもある私は、外国人スタッフと他の日本人以上に深くコミュニケーションをとっているところがあります。

大学生のロン(仮名)君は、雑談時にこう言い放ちました。

「日本は島国なのに、コロナをシャットアウトできないなんておかしい。政府はバカですね」

私は心の底から同感だったので、日本人としてハズカシイという気持ちを持ったとともに、なぜこのようなコロナ禍に陥ってしまったのかを具体的に知りたいと常々思っておりました。

その疑問に明快にこたえてくれたのが、この《秘闘 私の「コロナ戦争」全記録》です。

岡田晴恵さんは感染症のオーソリティであり、サイエンスでコロナのことを正確に危惧し、具体的な遮断方法を政府筋やマスコミなど、影響力・抑止力のあるところへ訴えていました。

私はかつてこのブログで、コロナを楽観視したブログを書いたことがあります。でも、この本を読んで、私たちはSARSウイルスの脅威から正しい水際対策で頑強に護られたおかげで2002年が平和だったのだということがよくわかり、大いに感謝し猛省いたしました。

考えてみれば、私は非常にオソロシイことをしております。コロナという言葉が人々の口に上り始めた矢先、USJ で無邪気に遊び、中国からのインバウンドの様子を目の当たりにしました。当時、マスクをつけていた記憶がありません。無症状感染者が混じっていたかもしれない状況を想像すると、罹患しなかった奇跡に、もう感謝しかありません。

「日本は地震には敏感だけど、感染症には不感症」という言葉は、言いえて妙です。

ただ、日本は海という防壁のおかげでで、水際対策さえ万全なら、この国際社会下でも、感染症の侵入は防げるはずであり、事実コロナ以前はそうだったのです。田代眞人氏というパンデミック対策の神様のような存在が、しっかりと日本国民を守ってくださっていたのに。

習近平の来日スケジュールや東京オリンピック2020(実際は2021)を慮る政府関係者やその取り巻きが、自己のメンツを保つため、保身のため、国民の命を犠牲にした。端的に言えば、コロナ禍を招いた原因は、政治家の体面だったようです。

日本の政治の中枢を担っている大部分が、いまだに「男社会」であることが、岡田晴恵さんにあまりに熾烈な戦いを強いました。《女だから正論を言えるのね》 この尾身茂氏の言葉は、いみじくも自身のやっていることが正しくないことを自ら公言しているようなものではないですか。

田村憲久厚労大臣(当時)が医系でないにも関わらず感染症について正しい対処法を模索され、厚生労働省の改善に立ち向かっておられた。彼が同県人であることを誇りに思わずにはいられません。

政治の世界は不可解。政治家諸氏、パワーゲームを楽しむなら、国民の命を守るという、最低限のルールを厳守していただきたいものです。